コラム⑥「コスト」ではなく「回収率」で考える

ノベルティを選ぶとき、最初に候補から落ちやすいものがあります。
それは「ちょっと単価が高い」販促品です。

 ・「単価が高いと予算が厳しい」
 ・「配布数が減ってしまう」
 ・「ノベルティにそこまでお金をかける必要があるのか」

こうした判断は、どの企業でも起こり得ます。
しかし、販促活動において本当に重要なのは、
単価が高いか安いかではありません。

正しくは、「その販促費が回収できるかどうか」です。

このコラムでは、ノベルティを「コスト」で見るのではなく、
回収率(=投資対効果)で判断するための考え方を整理します。

「単価」で判断すると失敗しやすい理由

たとえば、以下の2つのノベルティがあるとします。

 ・A:単価50円(チラシと一緒に渡せる)
 ・B:単価300円(実用性が高く、しっかり使われる)

多くの場合、最初に「安いA」が魅力的に見えます。
しかし、販促の現場ではよくある落とし穴があります。

安いノベルティは、効果が薄いことも多いという点です。

 ・受け取られるが、すぐ捨てられる
 ・企業名を覚えられない
 ・次の行動(検索・問い合わせ)が起きない

つまり、いくら単価が安くても
成果がゼロなら回収率もゼロです。

販促費は「使った時点」で消えます。残るのは、成果だけです。

回収率とは何か?

回収率というと難しく聞こえますが、考え方は非常に単純です。

販促費を使った結果、どれだけ売上(または見込み客)が戻ってきたか

ノベルティにおいて回収率を考えるなら、以下のような指標が現実的です。

 ・問い合わせ件数が増えたか
 ・商談件数が増えたか
 ・店舗への再来店が増えたか
 ・SNSやWeb検索が増えたか
 ・既存顧客の満足度が上がったか(離脱が減ったか)

大事なのは、
ノベルティ単体で売上を立てる必要はないという点です。
“次の行動”を生めば、十分に回収可能です。

「単価が高い=悪」ではない。

むしろ逆のケースも多い。
ノベルティにおいて、単価が少し高いものが強い理由があります。

それは、「残る」からです。

前回のコラムでも触れた通り、販促品の成果は配った瞬間ではなく
配った後に何回接触が生まれるかで決まります。

実用性の高いノベルティは、

 ・自宅で使われる
 ・机の上に置かれる
 ・バッグに入る
 ・家族や同僚の目にも触れる

という形で、接触回数が増えます。

結果として、企業名が記憶に残りやすくなり、
問い合わせ・再訪・購入の確率を押し上げます。

この状態になれば、多少単価が高くても回収率はむしろ上がります。

ここで、ノベルティの判断を回収率で考える簡単なモデルを紹介します。

仮に、販促活動で100人に配布するとします。

A: 単価50円のノベルティ
  ・50円 × 100個 = 5,000円
  ・問い合わせ:0件(または極少)
   → 回収できない可能性が高い

B:単価300円のノベルティ
  ・300円 × 100個 = 30,000円
 ・問い合わせ:1件
 ・商談化:1件
 ・受注:30,000円以上の可能性
  → 1件でも成果が出れば回収できる

販促は、「当たる」かどうかではなく、
当たった時に回収できる設計にすることが重要です。

単価の議論は、そのあとです。

回収率を上げるノベルティ選びの考え方

回収率を基準にすると、ノベルティの選び方が変わります。

✔ 回収率が高いノベルティの条件

 ・実用性が高い(使われる)
 ・清潔感があり、信頼される
 ・企業ロゴが自然に目に入る
 ・“持ち帰りやすい”形状
 ・相手にとって得である(もらう理由が明確)

逆に言えば、
「とにかく安いから」という理由だけで選ぶと
回収率が低くなる傾向があります。

回収率を前提にすると「配布数」も再設計できる

ここで大事な視点があります。
ノベルティは、必ずしも大勢にバラ撒く必要はないということです。

回収率を上げたいなら、ターゲットを絞るほうが強いケースが多いです。

 ・見込みの高い層にだけ渡す
 ・決裁者や責任者に優先して渡す
 ・会話ができた相手に渡す

配布数を減らしても、成果率が上がれば回収率は改善します。

販促は「配った数」ではなく、
成果につながる接点をどれだけ作れたかが本質です。

回収率で判断するためのチェック事項

ノベルティを決める前に、次の質問を自社に投げかけてみてください。

 ・これを受け取った人は「後日使う」だろうか?

 ・使うときに企業名は目に入るだろうか?

 ・これは「覚えておく理由」になるだろうか?

 ・使った後に、問い合わせ・再訪が起きる設計になっているか?

YESが増えるほど、そのノベルティは
回収率を生みやすい構造になっています。

ノベルティは「経費」ではなく「投資」

ノベルティは、単価が安いほど正解──
という時代は、すでに終わっています。

 ・捨てられるノベルティは単価が安くても回収できない
 ・残るノベルティは単価が高くても回収できる
 ・大切なのは「単価」ではなく「回収率」

販促品を選ぶときは、ぜひ一度、
「この販促費は回収できるか?」
という問いからスタートしてみてください。

ノベルティは、ただの配布物ではなく、
企業の印象を積み上げる販促資産になり得ます。


配布後にどれだけ記憶に残り、次の接点につながるかという視点で考えると、
実際に使われるアイテムは回収率の面でも違いが出てきます。
そうした考え方から、オリジナルラベル水を小ロットで制作する
ケースも見られます。

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